◎ファンドと投資信託の違い
投資の世界では「ファンド」という言葉がよく出てきますね。
一般的な金融商品である「投資信託」と同じじゃないの?と思われがちですが、ファンドは投資信託よりももっと広い概念です。
投資信託が金融商品取引法という法律でその内容が厳密に定められた金融商品であるのに対して、
ファンドは単に「特定の事業に対する投資資金を、不特定多数の人から集めるための手段」のことを指します。
◎ファンドはどのような時に利用されるか
利益が見込める事業のアイデアがあるけれど、そのための資金がないという場合には銀行からの借り入れなどのほか、
ファンドという形式を使ってお金を集めるという方法もあります。
環境保護を目的としたファンドや、ミュージシャンがCDを作成するために設立するファンドなどが様々運用されています。
◎ファンドの利点
ファンドを利用すれば、たくさんの出資者から分割された資金を集めることができるのが最大の利点です。
お金を出す側にとってもリスクの低減になるため、たくさんの人に応募を呼びかけることができれば、大きな資金を集められる可能性が高くなります。
たとえば合計で1000万円の資金を集めたい、という場合に、1人の人間が1000万円全額を出資するよりも、100人の人間が10万円ずつ出資する方が出資者一人ひとりが負うリスクは小さくなります。
◎ファンドに出資するときの注意点
ファンドの運営者は事業利益を資金提供者に配分することを設立時に約束します。
一見、投資信託と同じようにみえますが、投資信託が法律でルールが厳密に定められているのに対して、ファンドはより柔軟に利益の配分などについて定めることができます。
柔軟な運営ができるという反面、明確なルールが定められていないことにより出資者のリスクが高まる側面もあります。
ファンドに出資するときには、投資信託に出資するときよりも契約内容をよく吟味することが重要です。